翌日は島の東側にある「乳房杉」へ。
P_20160426_094007

樹齢800年のこの杉が生える場所にも、ジオと関連した秘密があります。それは杉の周りの風穴。夏でも風穴から涼しい風が吹き出てくるため、このあたりは夏でも涼しいのです。そしてその風穴は、火山から崩れてきた岩石が堆積してできました。こんな場所も、火山の恵みのひとつなんですね。

IMG_3507
乳房杉から山を越えたところにある大山神社。
二年に一回、大杉に巻かれた葛を巻き直す祭りが行われ、布施の山祭りと言われています。
祭りの様子は以下のyoutubeで見られます。
https://www.youtube.com/watch?v=zqPNzy5kXmw

IMG_3542
隠岐の島東海岸の風景。なんとなく清水に似ていますね。

IMG_3550
隠岐のグリーンタフ。火山灰が堆積した緑色の岩石です。2000万~1500万年前に堆積しました。清水では竜串の地層がたまった時期です。各地のジオパークを巡ってみると、同じ時代でも違った地層が形成された様子が分かります。


さて、1泊2日の隠岐ジオパークツアー、駆け足で紹介してきましたが、隠岐で感じたことは、
「歴史や生き物を入口にして、ジオを語ると面白い」
ということ。
どうもジオパークというと、「こういう地質があって、そこにはこういう文化があって…」という話をしてしまいがちですが、地質の話は一般の人には小難しいし興味も薄いので、中々話を聞いてもらえません。やはり、歴史や生物と地質の間にある「つながり」を感じてもらえるような話しをしなければならないと感じました。

土佐清水では、まだまだジオと歴史・生物の「つながり」を示すストーリーが弱いのが現状。これからジオパーク申請に向けて、おもしろいジオストーリーを考えなければと認識させられました。まずは土佐清水と歴史・生物について再勉強しなければ…。
ジオパーク認定に向けて、まだまだ課題は山積です。